きのう『ドリフ大爆笑』のエンディング映像を
探していくつか見ていたら、
映像が過去にさかのぼるほど、メンバーみんなが
ニコニコ笑っていることに気が付いた。
私の記憶に残っている1980~90年代ごろのエンディングは、
5人がスーツとネクタイ姿でスタジオに登場し、
大勢のチアリーダーに囲まれながら、
「ババンババンバンバン♪」を歌うんだけど、
なんだか誰一人ニコリともしていなかったの。
それでいつも子供ごころに不安になって、
「コントと全然違うよ~! なんでこんな不穏な空気なの??」
と、注目せずにいられなかったのだった……。
過去の映像を眺めていると、
思わず「あの頃は良かったなあ」なんて年寄りくさいことを
言いたくなる気持ちになるんだけど、
よくよく考えてみると、それって、自分の過去から、
良い思い出だけを抽出して浸っているだけだったりする。
つまり、現実逃避だね。
実際には、ほんとに大変なことばかりだったので、
どの過去にも戻りたくない、冗談じゃないって感じだ。
常に現在に立って、未来に向かっていかないとね、
と思うのだけど、
ふんぞり返って思想を語っていたはずの知識人が、
コロナでたちまち畜群と化してしまったことは、
実は、過去の歴史や思想を糧にして現在を生きていたのではなく、
過去の歴史や思想を、やんわりと現実逃避の餌にしていた、
過去を本当に「ただの過去」としてカットしてしまい、
活かせなかったということになるのではないかなと思えてくる。
いま、現実、起きていることと対峙するのは、
社会問題でも、身近なことでも、自分自身が行った結果でも、
ものすごく大変で、真剣になればなるほどストレスもかかるし、
なにより、意志の力がいるものだと思う。
でも99%ぐらいは、無意識下の自分にコントロールされているから
抗うのはなかなか大変だ。筋トレしなきゃ。